2026年7月23日 3 分で読めます

Okta:エージェント型ウェブにおける人間証明

Gareth Davies氏は、Auth0(Okta)のチーフプロダクトオフィサーです。Oktaはイベント「Lift Off」にて、World IDを基盤とする新サービスHuman Principalを発表しました※。AIエージェントの背後に、認証済みの実在する人間がいることを開発者が確認できるサービスです。今回は、エージェントのアイデンティティがなぜ本質的に新しい課題なのか、Human Principalは何を実現するのか、そして人間証明がなぜエージェント経済に不可欠な基盤なのかについて、Gareth氏に伺いました。

エージェントが自律的にサービスへアクセスし始めています。既存の認証基盤では解決できない信頼の問題とは、どのようなものでしょうか。

Oktaはこの10年あまり、従業員向けと顧客向けの両面で、人間のアイデンティティに関する様々な課題を解決してきました。しかし今、AIエージェントが爆発的に増加し、その数は人間を急速に上回りつつあります。これにより、従来とは根本的に異なる問題が生じています。

出発点は、エージェントのアイデンティティをユーザーに紐づけ、そのユーザーが持つ権限の範囲内でのみ動作させるにはどうすればよいか、という問いでした。しかし現在は、より高度なパターンが現れています。エージェントがチームや組織の代理として自律的に稼働し、さらには別のエージェントを次々と立ち上げるようになっています。そうしたエージェントが何者であるかを把握し、個人や組織へ安全に結びつけられなければ、新たなリスクと摩擦が生じます。これが、私たちが取り組んでいる問題です。

Human Principalを発表されましたが、これはどのような仕組みでしょうか。また、エージェントの背後にいる人間を証明することは、開発者にとってなぜ重要なのでしょうか。

Okta

Human Principalは、私たちが開発を進めてきたプロダクトであり、今回ベータ版のアーリーアクセスを発表できることを大変嬉しく思います。登録はhumanprincipal.aiで可能です。本サービスの本質は、開発者が検証済みの人間証明をWorld IDから取得し、暗号的にその証明を端末に結びつけ、認証済みの人間の代理として動作する任意のエージェントが下流のサービスと連携できる安全な体験を構築できるサービスです。

World IDを採用された理由をお聞かせください。どのような点が適していたのでしょうか。

理由はいくつもありますが、プライバシーを保護しながら分散型で人間であることを認証できる手段が不可欠だという点に尽きます。モバイル運転免許証やデジタルパスポートといった政府発行のIDは確かにあります。しかし世界には80億人がおり、エージェントの数は今後それを上回ります。認証済みの人間証明を大規模に、かつプライバシーを保護しながら発行できる仕組みは、エージェント経済における信頼と流動性を生み出すうえで不可欠です。この取り組みで協業し、市場に届けられることを楽しみにしています。

エージェントからのアクセスが拡大するなかで、開発者のアクセス制御や不正利用対策に対する考え方は、どのように変わるとお考えでしょうか。

開発者はこれまで、人間のアイデンティティを前提とした開発に多くの時間を費やしてきました。アイデンティティを構成する基本要素はすでに十分に理解されており、確立されたプロトコルも存在します。いま私たちが進めているのは、そこにエージェントという新たなアイデンティティを加えることです。

エージェントの挙動は人間とは異なります。人間は夜になれば眠りますが、エージェントは24時間365日稼働し続けることができます。アクセスのパターンも、求められる統制のあり方も異なります。人間と同じ広範なアクセス権を、エージェントにもそのまま与えたいとは誰も考えないはずです。そこで私たちは、エージェントが業務を滞りなく遂行でき、かつ最初からセキュリティが組み込まれた、開発者向けの制御ツールを開発してきました。開発者にとっては、エージェントを安全かつスケーラブルに組み込む手段が整ったということです。

Okta VerifyとWorld IDの利用を開始する

AIエージェントに人間証明を組み込みませんか。World IDはworld.org/world-idから無料で取得できます。開発者の方は、humanprincipal.aiから、Human Principalに対応したOkta Verifyのベータ版アーリーアクセスにご登録いただけます。連携方法の詳細はdocs.world.orgをご覧ください。

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※本ブログに記載された将来の製品、機能、性能または認証に関する記述は、情報提供を目的とするものであり、その提供を確約するものではありません。購入の判断に際し、これらに依拠することはご遠慮ください。

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